犬だって風邪を引きます

季節の変わり目になるとよく喉が痛くなったり咳が出たりするものです。
これはワンちゃんたちも同じで、うちのココなんかも急に冷え込んだ日の朝なんかにはくしゃみを連続でしている様子を見かけます。

行きつけの獣医さんに健康診断のときに相談をしてみたところ、やはり風邪の症状は人間だけでなく犬や猫にも起こるものなのだそうです。
そもそも風邪と言われる症状は特定の決まりがあるわけではなく、何らかの細菌やウイルスが体内に入り込むことで起こる症状全般のことを言います。

細菌やウイルスは喉の部分近辺にある気管支で繁殖をしやすいので、咳や鼻水、くしゃみといった症状になりやすく、さらに菌を追い出すための発熱が起こったりします。

犬の場合風邪症状が起こると人と同じく咳やくしゃみを連発したり、ゼーゼーと苦しそうに呼吸をするようになったりします。
犬の平熱をいつも測っている人はいないとは思いますが、同じく発熱をしてしまうこともよくあるのだそうです。

ただし風邪症状があったときに動物病院に連れて行っても病名は「風邪」ではなく「呼吸器感染症」という名前になります。
そのため治療も呼吸器周辺にいる細菌もしくはウイルスを追い出すための服薬が中心になってきます。

風邪から結膜炎を発症する例もあります

基本的には人と大体同じ症状となる犬の風邪ですが、部分的に予想外の症状に進んでしまうことがあります。
人も風邪をこじらせてしまいますと肺や耳などの病気が起こることもあるのですが、犬や猫の場合それは目に向かってしまうことが多いといいます。

気管支は口と鼻、耳、目と内部で繋がっているので、喉の部分で細菌などが繁殖するとそれら全体に向かって広がります。
中でもやっかいなのが目の中に入っていった場合で、目やにがたくさん出るようになったあとにはひどい結膜炎が起こり子犬や子猫は目が開かなくなってしまうのです。

特に犬の場合は外界からの情報の9割を臭いで感じるようにできているので、鼻がつまってしまうことで極端に行動範囲が狭くなり食欲もなくなってきます。

もしペットが咳やくしゃみを連発してぐったりしているようなら、できるだけ安静にしてそっと回復を待ってあげるのがよいようです。

人間もそうですが風邪という症状には特効薬はなく、対処療法的に症状を抑えることしかできません。
ですので無理に外出をさせて獣医師に見せるよりも、初期症状なら安静にして回復を待ってあげた方が結果的に回復が速くなるということがあります。

ただし注意をしたいのが同じ家に複数の犬や猫がいるという場合です。
犬から人といった感染をする風邪はほとんどないのですが、「ケンネルコフ」のように犬同士で強い感染力のある細菌も存在します。